象徴機能(シンボル機能)とは
目の前にないものを別のもの(言葉、記号など)を使って、表現する機能のこと。
象徴機能(シンボル機能)によって、心の中で刺激を保持すること(間接化)が可能となる。
例えば、「りんご」と聞いて、りんごを思い出す。
例えば、「○」を見て、正解だと理解する。
子どもの発達でいえば、紙をお皿に見立てて、ごっこ遊び(おままごと)ができる。
これを、「象徴遊び」や「象徴行動」と呼ぶ。
ごっこ遊び(おままごと)は、延滞模倣(遅延模倣)の一種である。
ピアジェの発達段階説(認知発達段階説)における象徴機能(シンボル機能)
ピアジェの発達段階説(認知発達段階説)では、前操作期(2歳から7歳前後まで)に象徴機能(シンボル機能)が発達するとされている。
前操作期の前半(2~4歳)は、象徴的思考段階である。
例えば、目の前にないものの絵を描ける。
象徴機能(シンボル機能)と遅延反応
刺激が消失してからしばらく時間が経っても、消失した刺激に対して反応できることを、遅延反応という。
例えば、犬などの動物は、自身の姿勢などの外的シンボルで間接化することで、「よし」の号令と共に目標に向かって走り出すことができる。
例えば、人間は、口ずさむことなどで外的シンボルを活用することもできるが、記憶や言語などの内的シンボルを用いた間接化能力に秀でている。
このように、遅延反応には、象徴機能(シンボル機能)が大きく関係していると考えられる。
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