対人関係療法(IPT)

対人関係療法(IPT)とは

うつ病、反復性うつ病、気分変調性障害(持続性抑うつ障害)、産前・産後うつ病、身体疾患後うつ病、思春期うつ病、社交不安障害(社交恐怖・社会恐怖)、境界性パーソナリティ障害(BPD)、摂食障害などにエビデンスのある心理療法です。

支持的精神療法対人関係アプローチなどを参考にマニュアル化されたもので、ジェラルド・クラーマンやマーナ・ワイスマンらによって開発されました。

薬物療法との併用も想定されており、再燃・再発の予防に向けた維持治療にも用いられます。

双極性障害・双極症(躁うつ病)向けにカスタマイズされた対人関係・社会リズム療法(IPSRT)もあります。


同じくエビデンスベースドな認知行動療法(CBT)は、内面の認知に焦点を当てますが、対人関係療法(IPT)は、対人関係に焦点を当てます。

対人関係に焦点を当てることは、間接的に自分以外の他者に影響を与え、結果として環境調整を行うことができます。


疑問に思った点や不安に感じた点があれば、是非質問してください。
カウンセリングでは、質問を嫌がられたりすることはありません。
むしろ、対人関係の訓練として、率先して質問してほしいのです。
質問していただくことで、こちらも理解度を想像することができるので、カウンセリング内容を調節することができます。
そうやって、周りが自分に合わせてくれるようにしたほうが楽ではありませんか。


たとえば、クライエントは「病者の役割」が与えられます。

これは、自らが病気であることを受け入れるだけでなく、他者にも病気として認識してもらうことで、人間関係によるストレスを減らすことにもつながります。

病気なのですから、それを治すことがいわば”仕事”になるのです。


病気でつらい状況なのに、周囲に話せていないのですね。
その話せないということ自体が、問題を一人で抱え込むパターンのようです。


対人関係療法(IPT)では、4つの問題領域を扱います。

  • 悲哀(死による喪失)
  • 対人関係上の役割をめぐる不和(不一致)
  • 役割の変化
  • 対人関係の欠如


これは、精神に大きな影響を与えるライフ・イベント(進学、就職、昇進、結婚、出産、病気、死別など)をもとに考えられたものです。

以下は、ライフチャートのイメージです。

年齢出来事(イベント)人間関係(人物)気分(点数)症状・体重など

0歳

10歳

20歳

30歳

40歳


全体の流れとしては、以下のようになります。

  • 初期
    • 心理教育(病者の役割)
    • 問題領域の決定(ライフチャート)
  • 中期
    • 探索(コミュニケーション分析など)
    • 決定分析(ブレインストーミング)
    • ロールプレイ
  • 終結期
    • 振り返りなど


精神に大きな影響を与えるのは、すべての他者ではなく、家族、恋人、親友などの重要な他者です。

以下は、親さサークルのイメージです。

自分


対人関係に問題を抱えている状況で、一人で対処しようとすることには限界があります。

なぜなら、健全な精神状態を保つには、健全な人間関係が必要となるからです。

カウンセリングでは、カウンセリング関係自体を安全な対人関係と捉えた上で、そのほかの対人関係への影響を広げていきます。



関連する心理学用語

対人関係・社会リズム療法(IPSRT)

認知行動療法(CBT)

支持的精神療法

来談者中心療法

うつ病

反復性うつ病

気分変調性障害・気分変調症(持続性抑うつ障害)

社交不安障害(社交恐怖・社会恐怖・対人恐怖症)

境界性パーソナリティ障害(BPD)

摂食障害


参考



記述には慎重を期しておりますが、万一誤りや誤解を与えるような内容がありましたら、下部のコメントからご連絡いただけると助かります。

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