ヒューリスティックス(ヒューリスティック)とアルゴリズム

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ヒューリスティックス・ヒューリスティクス(ヒューリスティック)とアルゴリズムとは 意味

アルゴリズム(algorithm)とは、時間をかけて規則的に問題解決を行うための手続き・思考法。原則として正解にたどり着ける。

例えば、4桁の数字のパスワード解析を、総当たりで0000から9999まで行うことがアルゴリズムである。


ヒューリスティックス(heuristics)とは、時間をかけずに経験的に問題解決を行うための手続き・思考法。必ずしも正解にたどり着けるとは限らない。

例えば、4桁の数字のパスワード解析を、誕生日などから推測することがヒューリスティックスである。

わかりやすくいうと、ヒューリスティックスは「経験則」である。

発見的手法」や「発見法」、「発見的探索」や「発見的教授法」とも呼ぶ。


ヒューリスティックスから、認知バイアスが生み出される。


アルゴリズムとヒューリスティックスの違い

問題をアルゴリズムで漫然と解くのはコンピュータやプログラミングが得意だが、問題をヒューリスティックスで分析して解くのは人間や人工知能(AI)が得意である。

私たちは、できるだけ脳機能を効率化し、栄養素などのリソースを節約するために、シンプルに思考し、直感的・ショートカット的に思考できるようにヒューリスティックスを進化させてきた。

一方で、効率性のメリットと引き換えに、完全な正解とは限らないというデメリットがある。


ヒューリスティックスの種類

ヒューリスティックスは、ダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキー(トヴェルスキー)によって、以下のように4つが挙げられている。


代表性ヒューリスティックス(代表性ヒューリスティック)

確率的な起こりやすさに基づいて、代表的なものから推論するヒューリスティックス

例えば、ある人の風貌が外国人風だと思ったら、英語で話しかけることである。


確率的に、見た目で外国人かどうかがわかることが多く、英語を話す人口も多い。

一方で、見た目が外国人風でも日本国籍であることもあるし、たとえ外国人であっても英語を話すとは限らない。

このように、アルゴリズムと違って、ヒューリスティックスは必ずしも正解するとは限らないが、日常的に行われていることである。


代表性ヒューリスティックスは、ステレオタイプのことである。

認知バイアスの一種である事前確率の無視(基準率の無視)バイアスは、代表性ヒューリスティックスによって説明される。


利用可能性ヒューリスティックス(利用可能性ヒューリスティック)

過去に起こった頻度に基づいて、思い出しやすいものから推論するヒューリスティックス

例えば、離婚した人が身近に多ければ、社会全体として離婚率が実際よりも高いと思い込む。


離婚率などのように普段使用しない情報を常に記憶しておくことは、脳のリソースがもったいない。

それよりも、身近な経験から推論することで補ったほうが効率的である。


係留と調整ヒューリスティックス(係留と調整ヒューリスティック)

与えられた基準値に基づいて、その基準値に近いものから推論するヒューリスティックス

例えば、自分の年収を基準値として、他者の年収を想像する。


係留と調整ヒューリスティックスは、アンカリング(アンカリング効果)のことである。(係留とは、アンカリングの意味。)

アンカリング(アンカリング効果)とは、ある情報(アンカー)を与えられたら、それに思考が引っ張られてしまうことである。

アンカリング(アンカリング効果)は、交渉やマーケティングなどに用いられる認知バイアスの一種である。


シミュレーション・ヒューリスティックス(シミュレーション・ヒューリスティック)

近しい経験に基づいて、想像しやすいものから推論するヒューリスティックス

例えば、地震で被害を受けたことのある人たちは、小さな地震にも敏感になる。


一方で、地震で被害を受けたことのない人たちは、地震に対して鈍感になる。

これは、認知バイアスの一種である正常性バイアスであると言える。


以下は、ダニエル・カーネマンによる代表的な著作。


そのほかのヒューリスティックス(ヒューリスティック)

手段目標分析下位目標分析ヒューリスティックス(ヒューリスティック)の一種である。


ヒューリスティックス(ヒューリスティック)の応用例

ヒューリスティックス(ヒューリスティック)は、アルゴリズム化では迅速な対応が困難な場合にも用いられる。

例えば、従来のウイルス対策ソフトではパターンマッチングが主流であったが、それではウイルスが発見されるまでは無防備になる。

そのため、ウイルスらしい挙動を検知することで、未知のウイルスや亜種のウイルスを迅速に発見することができる。ただし、誤検出もありうる。

これを、ヒューリスティック・スキャン(ヒューリスティック検知)と呼ぶ。


ヒューリスティックス(ヒューリスティック)は、正解がないようなデザインの分野でも用いられる。

例えば、WebデザインのUI/UXについて、一般ユーザに評価してもらうユーザビリティテストがよく行われるが、時間やコストがかかるなどの問題がある。

そこで、専門家による経験則による評価を行う。

これを、ヒューリスティック評価と呼ぶ。


参考



関連する心理学用語

認知心理学

行動経済学

社会的推論

問題解決

手段目標分析と下位目標分析

スキーマ

シェマ(スキーマ)

フレーミング効果

認知バイアス

ステレオタイプ

ジェンダーとセクシュアリティ

確証バイアス

正常性バイアス

アンカリング(アンカリング効果)

損失回避バイアス(損失回避の法則)

事前確率の無視(基準率の無視)バイアス

機能的固着(バイアス)

帰属バイアス(帰属エラー)

対応バイアス(基本的帰属錯誤)

行為者-観察者バイアス

自己奉仕バイアス(セルフ・サービング・バイアス)

公正世界仮説(公正世界信念)

現在バイアス(現在志向バイアス)

人工知能(AI)

自制心(セルフコントロール能力)

衝動性

意思決定

メタ認知

第三世代の認知行動療法

マインドフルネス


記述には慎重を期しておりますが、万一誤りや誤解を与えるような内容がありましたら、下部のコメントからご連絡いただけると助かります。

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