保存の概念(ピアジェ)

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保存の概念とは

ものの見た目や様子が変わっても、数や量などは変わらないと理解・認識すること。

保存の概念を理解しているかを確認するための心理テストを、保存課題と呼ぶ。


ピアジェの発達段階説(認知発達段階説)では、具体的操作期(7歳から12歳前後まで)に保存の概念が発達するとされている。

具体的操作期は、論理的思考段階である。


例えば、ボールの数を数えたら、その配置が変わっても数は同じだと理解する。(数の保存

以下の図は、AもBもボールは5個であるが、保存の概念が身についていないと、Bのほうが多いと答える。

A) ○ ○ ○ ○ ○

B) ○  ○  ○  ○  ○


例えば、2つの太いコップに同じだけ水を入れ、片方のコップから細いコップ(ビーカー)に水を移す。(量の保存

以下の図は、真ん中の太いコップから左の細いコップ(ビーカー)に水を移したところであるが、保存の概念が身についていないと、左の細いコップ(ビーカー)の水のほうが多い(水面が高いから)と答える。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Conservation2.jpeg


これは、可逆性などを理解していないためだと言われる。

例えば、ボールを元の配置に戻せば、同じになる。

例えば、水を細いコップ(ビーカー)から太いコップに戻せば、同じになる。


このほかにも、重さ(質量)の保存エネルギーの保存などを徐々に学んでいく。


参考



関連する心理学用語

ピアジェの発達段階説(認知発達段階説)

対象の永続性(モノの永続性)

遅延反応

表象と象徴(シンボル)

象徴機能(シンボル機能)

延滞模倣(遅延模倣)

心の理論

素朴理論(素朴概念)

アニミズム

外言と内言

自己中心的言語(自己中心語)

メタ認知

シェマ(スキーマ)

スキーマ


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