定位反応(定位反射)

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定位反応(定位反射)とは

刺激に対して頭や目を向けようとする反応。動物が獲物や危険などを察知して注意を向けようとすることから起こると考えられる。

イワン・パブロフ(パヴロフ)は、「探索反射」や「おや何だ反射」とも呼んだ。

口唇探索反射(乳探し反射)については、原始反射をご覧ください。


定位反応(定位反射)には、接近・接触反応やつつき反応(ハトなど)なども含む場合がある。


選好注視法(PL法)

定位反応(定位反射)によって、映像や音声などの刺激が変化し続けて、馴化しにくい(飽きにくい)テレビやゲームなどに、赤ちゃんや子どもが集中してしまう。

定位反応(定位反射)を用いて、視線の動きや注視の時間などから、視覚・色覚や興味・関心などを測定する実験方法を、選好注視法(PL法)という。


定位反応(定位反射)を用いた選好注視法(PL法)の実験によって、犬は赤色と緑色をうまく識別できないことがわかっている。(赤緑色盲・赤緑色覚異常)

以下の図は、(a)が赤色と緑色の区別がついていない様子(定位反応がない)で、(b)と(c)は比較試験の様子(定位反応がある)。

https://www.researchgate.net/publication/320926109_Are_dogs_red-green_colour_blind


ポリヴェーガル理論(多重迷走神経理論)

定位反応(定位反射)ののち、闘争・逃走反応(fight-or-flight response)凍結反応・凍りつき反応(freeze response)などの防衛反応につながる。

トラウマケアなどに用いられるポリヴェーガル理論(多重迷走神経理論)では、自律神経系を3つに分類して防衛反応・向社会的行動を論じている。


以下の表は、ポリヴェーガル理論(多重迷走神経理論)の観点で防衛反応・向社会的行動をまとめたもの。

防衛反応・向社会的行動自律神経系働き備考
定位反応
定位反射
(orienting response)
背側迷走神経複合体
(dorsal vagal complex)
(無髄の迷走神経)
不動
反射的
驚き
驚愕
凍結反応
凍りつき反応
すくみ反応
(freeze response)
背側迷走神経複合体
(dorsal vagal complex)
(無髄の迷走神経)
不動
反射的
解離
仮死
逃走反応
(flight response)
交感神経系
(sympathetic nervous system)
可動
強迫的
恐怖
不安
闘争反応
(fight response)
交感神経系
(sympathetic nervous system)
可動
強迫的
怒り
抑圧
注意反応
持続的注意反応
(attention response)
腹側迷走神経複合体
(ventral vagal complex)
(有髄の迷走神経)
律動
意図的
切替
分散
社会的関与
社会的交流
(social engagement)
腹側迷走神経複合体
(ventral vagal complex)
(有髄の迷走神経)
律動
意図的
情動
安心


定位反応(定位反射)は、防衛反応かつ向社会的行動だと言える。


交感神経系、背側迷走神経複合体、腹側迷走神経複合体のどの神経系で反応するかを切り替える仕組みをニューロセプションと呼ぶ。

安全を感じれば、腹側迷走神経複合体(腹側迷走神経系)が機能し、社会的関与社会的交流(social engagement)などが行われる。

危険を感じれば、交感神経系が機能し、闘争・逃走反応(fight-or-flight response)などが行われる。

生命の危機を感じれば、背側迷走神経複合体(背側迷走神経系)が機能し、凍結反応・凍りつき反応(freeze response)などが行われる。


関連する心理学用語

選好注視法(PL法)

馴化と脱馴化

自動反応形成(オートシェーピング)

自律神経系

ポリヴェーガル理論(多重迷走神経理論)

ホメオスタシス(恒常性)

防衛反応・向社会的行動

闘争・逃走反応(fight-or-flight response)

凍結反応・凍りつき反応(freeze response)


参考



記述には慎重を期しておりますが、万一誤りや誤解を与えるような内容がありましたら、下部のコメントからご連絡いただけると助かります。

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