愛着(アタッチメント)

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愛着(アタッチメント)とは

幼少期に形成され、現実を認識する際に用いられる基本となる認識パターン。(内的作業モデル)

触れ合いやアイコンタクトなどのように、言語だけでなく身体的にも形成され、大人になっても維持される。


子どもの養育者に対する愛着行動は、乳幼児が安心を得るために行われる。

世界を広げるための探索行動を行っているときに、不安にかられた乳幼児は養育者のところに戻ってくっつこうとする。

これを繰り返すうちに、子どもは安心の象徴としての養育者を内在化し、その姿を想像するだけで安心感を得ることができるようになる。


以下は、愛着(アタッチメント)のパターンを4つに分類したもの。

神経系については、ポリヴェーガル理論(多重迷走神経理論)の観点でまとめている。

類型主な反応主要な神経系過去の体験例備考
安定型社会的関与
(social engagement)
探索行動
腹側迷走神経複合体
(ventral vagal complex)
が優位
積極的な関わり親密さを持てる
自己表現できる
不安定-回避型凍結反応・凍りつき反応
(freeze response)
受動的行動
背側迷走神経複合体
(dorsal vagal complex)
が優位
拒絶される一人を好む
意識をそらす
不安定-アンビバレント型
不安定-不安型
闘争・逃走反応
(fight-or-flight response)
衝動的行動
交感神経系
(sympathetic nervous system)
が優位
感情をぶつけられる分離・見捨てられ不安
気難しい・こだわり
無秩序-無方向型社会的関与(愛着反応)
闘争・逃走・凍結反応(防衛反応)
2つが同時に起こる
腹側迷走神経複合体
(ventral vagal complex)
の不全
虐待される矛盾した行動をとる
身体感覚に気づいていない


安定した愛着(アタッチメント)安全基地となり、そこから世界に飛び出していくことができる。

安全な避難所があれば、自立して、他者に対する思いやりを持てる。


親が安定した愛着を行えない場合、親自身も安定した愛着を受けてこなかったことが考えられる。

どうやればいいのか経験していないのでわからないのである。

そして、愛着の対象は親であればいいが、親以外でも可能である。


参考



関連する心理学用語

愛着障害

内的作業モデル

ストレスとトラウマ(心的外傷)

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PTSD(心的外傷後ストレス障害)

複雑性PTSD・発達性トラウマ障害

境界性パーソナリティ障害(BPD)

双極性障害

エピジェネティクス

防衛反応

闘争・逃走反応(fight-or-flight response)

凍結反応・凍りつき反応(freeze response)

自律神経系

ポリヴェーガル理論(多重迷走神経理論)

外受容感覚と内受容感覚(身体感覚)

ホメオスタシス(恒常性)

マインドフルネス


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