WHOによる健康の定義と3要素
WHO(世界保健機関)の憲章によれば、「健康とは、完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在ないしないことではない」と定義されます。
つまり、病気がないことが健康というわけではなく、心・体・人間関係が3つともに良好な状態が健康と言えます。
心と体と社会(人間関係)の相互作用
心と体と社会(人間関係)は、相互に作用しながら作られていきます。
- 体→心
「健全な精神は健全な肉体に宿る」というのは有名な名言ですよね。カウンセリングで健康や生活の相談をすることはよくあることです。
- 人間関係→心
不健康な人間関係のせいで、心の調子が悪くなっている人が多くいます。一番の心の悩みは人間関係でで。
- 心→体
心が疲れてくると、外出が億劫になったり、お風呂に入ることすら面倒になります。原因不明のアレルギーや不定愁訴(未病)、自律神経失調症などに悩まされることがあります。
- 人間関係→体
食事は栄養と考えている人がほとんどですが、食事は団らんを楽しむものでもあります。これは散歩やスポーツなども一緒で、運動は観戦も含めて一体感を得ることができます。
- 心→人間関係
心が疲れてくると、人間関係が億劫になるものです。「親しき中にも礼儀あり」というように、どうやっても人間関係は気をつかって気疲れする部分があるためです。
- 体→人間関係
体が不健康だと、会話や外出もしづらくなりますし、本人は治療に専念する必要が生じます。動けない入院時にお見舞いする文化は、そういった人を助けようとする働きかけですね。
IT社会の人間関係は心と体につながっている
現代において、人間関係が希薄になっているのには社会のIT化が強く関わっています。一方で、人間関係は現実からネット上に拡張されています。
スマホを開けばすぐに人間関係が始まり、連絡先を消せばすぐに人間関係を切ることができます。
人間関係が希薄化して深い内容を相談できない、逆に人間関係が拡張されすぎて常に気をつかう、そんな問題に対処するために、カウンセリングやマインドフルネスが必要とされているのではないでしょうか。
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