気になる未病・不定愁訴、それは心の疲れかもしれません

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未病・不定愁訴とは

未病・不定愁訴とは、病気と診断されないのに健康ではない状態です。病院では原因不明と言われます。何らかの症状が出ているのですが、症状があるだけでは病気とは診断されません。

未病・不定愁訴は心を疲れさせ、逆に心の疲れから症状が生じることもあります。中には病院に行っても治らず、ドクターショッピングを繰り返す人も。

精神的なストレスを基盤として生じる身体疾患を『心身症』と言いますが、胃潰瘍、過敏性腸症候群、気管支喘息、円形脱毛症、顎関節症などが主に病気として診断されます。

病気と診断されにくい未病・不定愁訴には、以下のようなものがあります。たくさんありますが、それだけ人間の体と心は複雑だということですね。

  • 頭痛(緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛)、頭重感
  • 抜け毛、円形脱毛症
  • 肌のかゆみ、肌荒れ、乾燥肌、湿疹、皮膚炎、蕁麻疹、アトピー
  • 爪の荒れ(質的栄養失調)、爪の変色(主に黒)、舌の変色
  • 顔色不良(主に黒)、赤ら顔・酒さ、口角炎、口内炎、口唇炎、ヘルペス
  • 貧血、起立性低血圧、立ちくらみ、足がだるい、足がかゆい(むずむず脚症候群)
  • 腎不全、腎機能障害
  • 食欲不振、暴飲暴食、肥満、過度なダイエット、摂食障害(拒食症、過食症)、消化不良質的栄養失調(鉄不足、タンパク質不足など)
  • よく眠れない、睡眠障害(入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠障害)
  • 目が赤い(充血)、目やに、目のかすみ、ドライアイ、眩しくて目を開けていられない(光線過敏症)、視力の低下
  • めまい、ふらつき、耳鳴り、耳づまり、難聴
  • 鼻づまり、鼻炎、副鼻腔炎、上咽頭炎、扁桃炎
  • 口呼吸、呼吸が浅い、猫背、あくびが出やすい(酸欠状態)
  • 口・喉の渇き、水分の摂りすぎ(漢方でいう水毒)
  • いびき、無呼吸症候群
  • 歯ぎしり、口が開けづらい、顎の痛み(顎関節症)
  • 肩こり首こり、寝違え、関節痛、手足のしびれ、腰痛
  • 筋肉の痙攣・つり、こむら返り
  • 冷え性、低体温症微熱、熱っぽい(測っても熱はない)、ほてり、のぼせ
  • 多汗症、冷や汗、脂汗、寝汗
  • 不整脈、動悸、息切れ、息苦しさ(心臓のドキドキが聞こえる)
  • 胃痛・腹痛、胃もたれ、腹下し、下痢便秘、おならが出やすい
  • 吐き気、嘔吐、胸焼け、飲み込みにくい、ゲップが出やすい、逆流性食道炎
  • 歯痛、虫歯、歯周病(歯槽膿漏)、口臭
  • 風邪を引きやすい、せきが続く、気管支炎、喘息
  • 生理痛、生理不順、無月経、月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)
  • 自律神経失調症(多くの未病・不定愁訴と関連している)
  • うつ病(燃え尽き症候群、仮面うつ病、新型うつ病、産後うつ病、冬季うつ病)、神経過敏、強迫症、恐怖症、パニック
  • 集中力・思考力の低下、無気力(自己の喪失
  • 疲れやすい、体がだるい、力が出ない、夏バテ、脱力感、倦怠感、慢性疲労症候群、副腎疲労症候群
  • 緊張しやすい、不安感が強い、ワクワクしない(意欲の低下)、やる気が出ない(心まで疲れた状態)
  • イライラしやすい(怒り)、クヨクヨしやすい(後悔
  • アルコールの飲みすぎ(飲酒)、タバコの吸いすぎ(喫煙)、カフェインの摂りすぎ(コーヒー、エナジードリンク、栄養ドリンクなど)
  • 清潔感がなくなる、不衛生、風呂に入らない、運動不足
  • そのほかの慢性疾患や自己免疫疾患

体の疲れは心の疲れ

未病・不定愁訴は、病気と診断されずにいつまでも症状が続くことが多く、慢性的なストレスになりがちです。そして、体だけでなく心まで疲れてきます。

未病・不定愁訴は”病気”でないので、医師からは”疲れ”だろうと言われたりします。「最近お仕事忙しくないですか?」と聞かれたり。でも、実際に症状は出ているし、生活に支障をきたしています。

ここで難しいのは、神経質に気にしすぎているだけで、身体症状が出ることがあるということです。実際には妊娠していないのに、体には妊娠の様々な兆候が現れる『想像妊娠』などが良い例です。

この場合、日本で生まれた心理療法『森田療法』が有効と考えられます。神経質(ヒポコンドリー性気質)な人が、わずかな症状を気にしすぎてパニックなどの悪循環を起こしている場合、その症状を否定したりせずに、あるがままに受け容れるように支援します。『マインドフルネス』と考え方は似ています。

この場合、実際に”パニック”という症状が起こっていることは確かです。全く病気でないのに自分が病気だととらわれることを『心気症(心気障害)』と言われますが、カウンセリングでは症状を気のせいだと否定されたりはしません。

未病・不定愁訴に悩む方は、病院で検査を受けるのもいいですが、いつまでも原因がはっきりしない場合は、心の疲れにも気づいてあげてください。

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