期待背反法・期待違反法

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期待背反法・期待違反法とは

新生児・乳児や動物などの心理テストが難しい被験者(実験参加者)に対して、認知能力を測定する実験方法。

予期できるもの(期待事象)よりも予期しないもの(期待違反事象)を注視する傾向があることを利用して、四則演算などの誤りを認識しているかを調べる。


乳児の計算能力の実験例。

下図の通り、1)人形などを1つ置き、2)スクリーンで隠し、3)2つ目の人形を置き、4)何もない手が引っ込んだとする。

5)スクリーンを開いたとき、人形が2つの場合(1+1=2で正解)よりも、人形が1つの場合(1+1=1で不正解)の方を長く注視する。

これは加算(足し算)だけでなく、減算(引き算)の場合でも同様。

このことから、5ヶ月の乳児でもある程度の演算処理を有していることが推察される。

https://www.researchgate.net/figure/Addition-and-subtraction-by-human-infants-Reproduced-with-permission-from-Wynn-K-1992_fig1_291556721


この実験は、対象(モノ)が隠れたりして、視界から消えても、存在し続けていると理解していることもわかる。

これを対象の永続性(モノの永続性)という。


参考



関連する心理学用語

選好注視法(PL法)

馴化ー脱馴化法

馴化と脱馴化

無条件反射と条件反射

原始反射

ピアジェの発達段階説(認知発達段階説)

対象の永続性(モノの永続性)


記述には慎重を期しておりますが、万一誤りや誤解を与えるような内容がありましたら、下部のコメントからご連絡いただけると助かります。

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