無条件反射(無条件反応)とは
学習によらず先天的に起こる反射的行動のこと。
刺激に対して頭や目を向けようとする定位反応(定位反射)、食べ物に対する唾液分泌(唾液反射)などがある。
このように、学習によらず先天的に無条件反射(無条件反応)が起こる刺激を無条件刺激と呼ぶ。(唾液分泌でいう食べ物。)
人間の新生児・乳児などの育成初期にのみ見られる反射的行動のことを原始反射という。
条件反射(条件反応)とは
学習(レスポンデント条件づけ・古典的条件づけ)によって後天的に起こる反射的行動のこと。
一次条件づけでは、反射的行動の起こらない刺激(中性刺激)に対して、無条件刺激を受ける(対提示される)と、条件反射(条件反応)を示すようになる。
このように、学習によって後天的に条件反射(条件反応)が起こるようになった刺激を条件刺激と呼ぶ。(学習によって、中性刺激が条件刺激に変化する。)
条件刺激は、無条件刺激が来ることを知らせる予報的信号となって働いている。
二次条件づけ(高次条件づけ)では、無条件刺激の代わりに、学習した条件刺激を用いる(対提示する)ことで、条件反射(条件反応)を示すようになる。
このように、条件刺激は学習(レスポンデント条件づけ・古典的条件づけ)によって次々に増やすことができる。
反射の低減(馴化)
同じ刺激を継続して提示されると、次第に慣れて反射が低減する。(無条件刺激に対して用いられることが多い。)
これを馴化と呼ぶ。
馴化は一時的なもので、しばらく時間を空けると自発的回復が見られる。
新生児・乳児の寝かしつけなどにも応用される。
反射の抑制(消去)
無条件刺激なしで条件刺激だけを提示されることを繰り返すと、次第に学習した反射が抑制される。
これをレスポンデント条件づけ・古典的条件づけの消去と呼ぶ。
消去したあとも、しばらく時間を空けると自発的回復が見られることがある。
心理療法として、暴露療法(エクスポージャー法)などに応用される。
参考
関連する心理学用語
防衛反射
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