自動反応形成(オートシェーピング)

スポンサーリンク

自動反応形成(オートシェーピング・オートシェイピング)とは

オペラント条件づけ・道具的条件づけに用いられるスキナー箱で、キイ(円形の発光板)が点灯したら餌を与えるようにすると、ハトは餌だけでなく点灯したキイもつつくようになる。(つつかなくても餌が出てくるにも関わらず。)

人が介在していないのに反応形成(シェーピング)が起こるため、これを自動反応形成(オートシェーピング)と呼ぶ。


以下の動画は、自動反応形成(オートシェーピング)が起こっている様子。(無音、1:25)

最初、キイが光っても餌をつつくだけだったが、次第にキイもつつくようになる。(1:00〜)

https://youtu.be/cacwAvgg8EA


自動反応形成(オートシェーピング)は、オペラント条件づけ・道具的条件づけではなく、レスポンデント条件づけ・古典的条件づけによって説明される。

ハトが餌(無条件刺激)に対してつつくという行動が(ヨダレのように)反射的に起こるため、キイ(条件刺激)に対しても条件反射的につつくようになる。

その後は、キイをつつくたびに餌(強化子)が得られるため、オペラント条件づけ・道具的条件づけによって学習が強化される。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjba/5/1/5_KJ00001021393/_pdf


以下の動画は、条件刺激(音、ライト)によって形成される条件反射(頭を振る、立ち上がる)が異なる様子。(無音、1:11)

これは、無条件刺激(餌)に対して定位反応(定位反射)が反射的に起こるため、条件刺激(音、ライト)に対しても定位反応(定位反射)を示そうとしていると考えられる。

もしかすると、一つ前の動画では、ハトの定位反応(定位反射)の延長として、つつくという行動が行われていると考えられるかもしれない。

https://youtu.be/5WQFygY-qZM


学習・教育の手法としては、自発的行動を形成するためのきっかけ・手がかりを与えるために、先に反射的行動を形成すること。

フリスビーに興味を示さない犬に対して、フリスビーと餌を同時に与える(対提示する)と、徐々にフリスビーをくわえるようになる。(レスポンデント条件づけ・古典的条件づけ)

そうなれば、あとはフリスビーを投げてくわえてきたら餌を与えるオペラント条件づけ・道具的条件づけがはじめやすくなる。


参考



関連する心理学用語

スキナー箱

反応形成(シェーピング)

レスポンデント条件づけ・古典的条件づけ

無条件反射と条件反射

対提示(対呈示)と条件づけ

定位反応(定位反射)

オペラント条件づけ・道具的条件づけ

徹底的行動主義


記述には慎重を期しておりますが、万一誤りや誤解を与えるような内容がありましたら、下部のコメントからご連絡いただけると助かります。

コメント