自動反応形成(オートシェーピング・オートシェイピング)とは
オペラント条件づけ・道具的条件づけに用いられるスキナー箱で、キイ(円形の発光板)が点灯したら餌を与えるようにすると、ハトは餌だけでなく点灯したキイもつつくようになる。(つつかなくても餌が出てくるにも関わらず。)
人が介在していないのに反応形成(シェーピング)が起こるため、これを自動反応形成(オートシェーピング)と呼ぶ。
以下の動画は、自動反応形成(オートシェーピング)が起こっている様子。(無音、1:25)
最初、キイが光っても餌をつつくだけだったが、次第にキイもつつくようになる。(1:00〜)
自動反応形成(オートシェーピング)は、オペラント条件づけ・道具的条件づけではなく、レスポンデント条件づけ・古典的条件づけによって説明される。
ハトが餌(無条件刺激)に対してつつくという行動が(ヨダレのように)反射的に起こるため、キイ(条件刺激)に対しても条件反射的につつくようになる。
その後は、キイをつつくたびに餌(強化子)が得られるため、オペラント条件づけ・道具的条件づけによって学習が強化される。
以下の動画は、条件刺激(音、ライト)によって形成される条件反射(頭を振る、立ち上がる)が異なる様子。(無音、1:11)
これは、無条件刺激(餌)に対して定位反応(定位反射)が反射的に起こるため、条件刺激(音、ライト)に対しても定位反応(定位反射)を示そうとしていると考えられる。
もしかすると、一つ前の動画では、ハトの定位反応(定位反射)の延長として、つつくという行動が行われていると考えられるかもしれない。
学習・教育の手法としては、自発的行動を形成するためのきっかけ・手がかりを与えるために、先に反射的行動を形成すること。
フリスビーに興味を示さない犬に対して、フリスビーと餌を同時に与える(対提示する)と、徐々にフリスビーをくわえるようになる。(レスポンデント条件づけ・古典的条件づけ)
そうなれば、あとはフリスビーを投げてくわえてきたら餌を与えるオペラント条件づけ・道具的条件づけがはじめやすくなる。
参考
関連する心理学用語
徹底的行動主義
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