スキナー箱とは
アメリカのバラス・スキナーが行ったオペラント条件づけ・道具的条件づけの動物実験とその道具。
空腹のネズミをスキナー箱(レバーを押すと餌が出る)に閉じ込めておき、偶然レバーを押して餌を得ると、次第にレバーを押す行動が増える。
また、空腹のハトをスキナー箱(キイをつつくと餌が出る)に閉じ込めておき、偶然キイ(円形の発光板)をつついて餌を得ると、次第にキイをつつく行動が増える。
以下の図は、レバーを押すと餌が出てくるネズミのスキナー箱。
スキナー箱では、キイの光る色によって餌を出し分けることで、ハトはキイの色に応じて行動を変える(つつく、つつかない)ようになる。
この現象を弁別学習(弁別訓練)という。
スキナー箱の実験では、キイの光(弁別刺激)が餌(強化子)の出現を約束する約束的信号となって働いている。
スキナー箱では実験の記録などを自動化することで、強化スケジュールの実験が可能となっている。(累積記録器)
また、毎回強化子(報酬などの刺激)を与える連続強化よりも、ときどき強化子を与える部分強化(間欠強化)の方が学習の消去(抑制)が起こりにくい(消去抵抗が大きい)。
これを部分強化効果(間欠強化効果)という。(ギャンブル依存やゲーム依存などが典型例。)
現代のスキナー箱として、スロットマシーンやパチンコなどのギャンブル依存、オンランゲームやソーシャルゲームなどのゲーム依存、射幸心を煽るガチャ、などの問題が取り上げられることもある。
以下の動画は、ハトがスキナー箱でオペラント条件づけ・道具的条件づけされている様子。(英語音声、3:57)
「PECK」と表示されるとつつき、「TURN」と表示されると回転するように弁別学習されている。(〜0:33)
実験が機械的に記録されている様子が映し出され(0:52〜1:25)、スキナーの説明の中で部分強化効果(間欠強化効果)としてのカジノシーンが映し出される。(1:25〜)
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