境界性パーソナリティ障害(BPD)とは
他者から見捨てられることに対する過剰な不安、それによる過剰な防衛反応などを特徴とする病いです。
感情が不安定で、衝動的な行動をとり、対人関係に多くの問題を抱えています。
白黒思考(全か無かの思考)になりやすく、自傷行為や自殺念慮(自殺企図)などの自己破壊的行動を繰り返します。
「情緒不安定パーソナリティ障害」や「ボーダーライン」、「ボーダー」などとも呼ばれます。
他者に無意識に従ってきた経験があり、自分がどういう人間かわからないと感じています。
自分がやりたいことを押し殺してきたために、自分がやりたいことがわからなくなっているのです。
親や友人、上司や同僚などのアドバイスに従ったり、相手が期待する人生を歩もうとします。
これは、他者に見捨てられまいとする境界性パーソナリティ障害(BPD)の特徴であり、その反動で他者に攻撃的になるのです。
男性よりも女性に多く見られ、年齢が若いことが多いです。
気まぐれだと誤解されることもあり、その気分の変動から、双極性障害・双極症(躁うつ病)と診断されていることもあります。
ほとんどの場合、幼少期にトラウマ経験(虐待、ネグレクトなど)をしていることがわかっており、複雑性PTSD・発達性トラウマ障害と強く関連していると考えられます。
一方で、トラウマ経験を本人は恥じていたり、自分を責めていたりするため、容易には人に開示しません。
境界性パーソナリティ障害には、認知行動療法にマインドフルネスを取り入れた第三世代の認知行動療法である弁証法的行動療法(DBT)、また対人関係療法(IPT)などが用いられます。
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参考
関連する心理学用語
PTSD(心的外傷後ストレス障害)
第三世代の認知行動療法
マインドフルネス
弁証法的行動療法(DBT)
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