自然選択説(自然淘汰説)とは
個体のうち、たまたま環境に適した個体のみが生存し、適していなかった個体が死滅する適者生存の原理によって生物は進化するという説。
チャールズ・ダーウィンの進化論としても知られ、『種の起源』としてまとめられた。
自然選択説(自然淘汰説)は、環境変化に適応したものが生き残るのではなく、たまたま生き残ったものが世代を超えて環境に適応していくと考える。
そのため、厳しい生存競争を生き残っていくためには、多様性(ダイバーシティ)が重要になる。
ダーウィンのいう進化(Evolution)とは、進歩(Progress)ではなく、変化(modification)を意図している。
自然選択説(自然淘汰説)は、のちの優生学に影響を与えたが、人が選択する優生学は、自然選択説とは全く異なる考え方であり、多様性を損なえば発展を阻害する。
例えば、天才や優秀な人物とその家系には、精神障害を持つ人が多いと言われている。(狂気と創造性は紙一重)
現在では、環境変化だけでなく、遺伝子(DNA)による突然変異によっても起こることが知られている。
例えば、倹約遺伝子を持った人類の祖先が、脂肪を溜め込んでいたために、食糧難などの環境変化が起こっても生き残ることができた。
また、突然変異で毛皮が厚く変化した動物が、より冷寒な土地に進出し、異なる環境に適応することができた。
自然選択説(自然淘汰説)では、個体としての選択よりも全体としての多様性が尊重されるため、この考え方を知るだけで個人の悩みを外在化しやすくなる。
以下の図は、自然選択説(自然淘汰説)を体系化したイギリスのチャールズ・ダーウィン。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Charles_Darwin_01.jpg
参考
関連する心理学用語
ダーウィンの進化論
プラグマティズム
ダイバーシティ(多様性)
優生学
外在化
行動分析学
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