新型コロナウイルスが猛威を振るっていますが、「早く元に戻りたいね」と話すことがあります。
元の平穏な暮らしに戻りたいということなのですが、違和感を覚えることがあります。
今後、新型コロナウイルスが収束した後も、企業はBCP対策やパンデミック対策としてリモートワークや在宅勤務などの制度を整備し、徐々に取り入れていくことでしょう。
日本の官僚的な組織は動きが遅いというデメリットがありますが、時間をかけても文書に明文化して着実に進めていくという強みもあります。
その文書に誤りがあったり、改ざんされたりするのが玉に瑕ですが。
大企業でも雇用調整が行われる可能性がありますが、中小企業や個人事業主の方々はその比ではないでしょう。災害と同じで多くの変化が同時に起こります。
お店などが潰れ、街並みも一変するかもしれません。
逆に落ち着いた頃には新しいお店が始まることでしょう。
社会的にも衛生面での意識の変化が考えられます。
手洗い・うがいの徹底や体調管理がより意識されるようになるでしょう。
すぐに忘れる人もいるかもしれませんが、しばらくは無意識に残ります。
何が言いたいかというと、新型コロナウイルスが落ち着いたとしても、人と社会は変化してしまっているということです。
「元に戻りたい」と願っても元の世界には戻ることは現実には難しいことです。
過去に戻れないのと同じです。
しかし、人は過去に引きづられます。
悔やんだり、哀しんだり、反省したり、泣いたり。
そうすることで、過去に区切りをつけ、前に進もうとする力を得ます。
人は変化を経験することで成長すると考えることもできます。
変化はピンチであり、チャンスでもあります。
『認知行動療法』では、ピンチとチャンスどちらと捉えるかが大事です。
それが難しい場合は過去を振り返る『精神分析療法』的なアプローチもいいでしょう。
『マインドフルネスストレス低減法』などで瞑想を取り入れるのもいいでしょう。
正解は一つではありません。
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