比較心理学とは
生物の種族間や民族間、性別や発達段階などの差異を比較研究しようとする心理学。
人間や動物は別々のものではなく、進化としての連続性を持ったものとして捉えたダーウィンの進化論や自然選択説(自然淘汰説)の影響を受け、人間と動物の行動を観察して進化を解き明かそうとすることから始まった。
比較心理学を提唱したイギリスのジョージ・ロマネス(ロマーニズ)は、チャールズ・ダーウィンの友人でもあった。
当初、観察者の気づいた行動エピソードを逸話的に記録して研究に用いる逸話法(逸話記録法)が用いられた。
逸話法(逸話記録法)は、動物が単に学習した行動を、人間と同じように考えて行動したかのように拡大解釈(擬人化)されるなどの問題が起こった。
それに対し、イギリスのロイド・モーガンは、「低次の心的能力によって解釈できることは、高次の心的能力によって解釈してはならない」とする考え方(モーガンの公準・モーガンの節約律)を提唱した。
動物の行動について研究するという観点では、動物心理学と領域が重なる部分もある。
以下の図は、比較心理学を提唱したジョージ・ロマネス(ロマーニズ)。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Picture_of_George_John_Romanes.jpg
参考
関連する心理学用語
ダーウィンの進化論
動物心理学
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